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Claude Codeデスクトップアプリの機能とCLIとの違い・できない点

この記事の目次

Claude Code デスクトップアプリは、Claude のデスクトップアプリにある「Code」タブで Claude Code をGUIのまま使う方法です。中身は CLI と同じエンジンで、CLAUDE.md や settings.json、MCP、hooks、skills の設定共有の仕組みもそのまま利用できます。

違いは操作の形で、並列セッションの管理、差分レビューを視覚的に行う機能、画像添付やPDFの添付はデスクトップアプリが得意です。反対に --print を使うスクリプト実行や Agent SDK のような自動化、エージェントチーム、インライン補完はデスクトップアプリでは使えません。利用には Pro、Max、Team、Enterprise のいずれかの有料プランが必要です。

以下は公式ドキュメント(Get started with the desktop app と Desktop application)の記述に沿った整理です。インストール手順は デスクトップアプリのダウンロード手順 を参照してください。

Claude Code デスクトップアプリの3つのタブは何が違うのか

デスクトップアプリには Chat、Cowork、Code の3つのタブがあり、Claude Code にあたるのは Code タブです。公式の説明を整理すると次のとおりです。

タブ 公式の説明の要点
Chat ファイルへのアクセスを持たない一般的な会話。claude.ai に近い
Cowork 自分が別の作業をしている間に、タスクを独立して進める自律型のバックグラウンドエージェント
Code ローカルファイルに直接アクセスする対話型のコーディング支援

Chat と Cowork の使い方は Claude のヘルプセンター(support.claude.com)の管轄で、この記事は Code タブを扱います。Code タブはアプリに Claude Code が含まれているため、Node.js や CLI を別に入れる必要はありません。配布は macOS(Intel と Apple Silicon 共通)、Windows(x64 と ARM64)、Linux(beta、Ubuntu と Debian 向け)です。

Code タブで最初に決める4つの設定

公式ドキュメントは、最初のメッセージを送る前にプロンプト欄で次の4つを設定するよう案内しています。CLI の起動オプションにあたる指定はここで行います。

  1. Environment(実行場所): Local は自分のマシンで直接ファイルを扱います。Cloud はアプリを閉じてもPCの電源を切っても作業が続きます。SSH は自分のリモートマシンに接続し、初回接続時にリモート側へ Claude Code が自動で入ります。Windows では WSL も選べます。
  2. Project folder: 作業するフォルダやリポジトリ。Cloud では複数のリポジトリを追加できます。
  3. Model: 送信ボタン横のドロップダウンで選び、途中でも変更できます。
  4. Permission mode(権限モード): 確認なしでどこまで作業させるか。これも途中で切り替えられます。

デスクトップアプリではSSH のタスクはアプリとの接続が切れても続けられますが、Claude アカウントで使っている場合はサインインの期限切れで止まることがあると公式に書かれています。アプリを閉じても続けたい長時間の作業には、この記事では Cloud を勧めます。

権限モードはどれを選べばよいか

Code タブの権限モードは5種類で、settings ファイルに書くときの値も公式で決まっています。

画面上の名前 settings での値 動作
Manual default ファイル編集やコマンド実行の前に確認する。差分を見て1件ずつ承認・却下できる
Accept edits acceptEdits ファイル編集と mkdir・touch・mv などの基本操作は自動で通し、それ以外のコマンドは確認する
Plan plan ファイルを読み、調べるためのコマンドは実行するが、ソースは編集せずに計画を提案する
Auto auto 通常の確認を出さず、バックグラウンドの分類器がリクエストに沿った操作かを判定する
Bypass permissions bypassPermissions 権限の確認なしで動く(一部の操作は例外として確認が残る)。CLI の --dangerously-skip-permissions に相当

新しいローカルセッションの既定モードは settings ファイルの permissions.defaultMode で決めます。CLI と同じ settings ファイルを読むので、CLI で設定済みならそのまま効きます。セレクタで選んだモードはフォルダごとに記憶されて defaultMode より優先され、Plan だけは今のセッションに限って適用されます。

Bypass permissions は既定ではセレクタに出ず、Pro と Max は Settings → Claude Code の「Allow bypass permissions mode」で有効にし、Team と Enterprise は組織のポリシーで決まります。公式はサンドボックス化したコンテナやVMでだけ使うよう注意しています。Cloud セッションで選べるのは Accept edits、Plan、Auto で、CLI の dontAsk モードはデスクトップアプリにありません。

迷ったときの公式の推奨は、複雑な作業を Plan で始めて方針を確認し、承認後に Accept edits か Manual で実行する流れです。各モードの考え方は 権限モードの解説 で扱っています。

CLI ではなくデスクトップアプリを使う利点は何か

公式の使い分けは、並列セッションを1つのウィンドウで管理したい、ペインを並べたい、変更を目で見てレビューしたいならデスクトップアプリ、スクリプトや自動化が必要なら CLI です。デスクトップアプリならではの機能を挙げます。

差分を見ながら指示を返せる。 ファイルが変わると +12 -1 のような表示が出て、クリックで diff ビューが開きます。行にコメントを書いてまとめて送ると(macOS は Cmd+Enter、Windows は Ctrl+Enter)、Claude がそれを読んで直します。コミット前のレビューはプロンプト欄の /code-review で頼めます。

並列セッションを Git で隔離できる。 サイドバーの「+ New session」で別セッションを立ち上げ、ブランチ名の横の worktree オプションを選ぶと、セッションごとに作業用コピーが用意されます。既定の保存先は <project-root>/.claude/worktrees/ で、Git が必要です。仕組みは worktree で並列作業する方法 で扱っています。

本筋を崩さずに質問できる。 /btw か Cmd+;(Windows は Ctrl+;)で開くサイドチャットは、メインの文脈を読んで答え、内容はメインに戻りません。ディスクに保存されないので、アプリを閉じると戻れません。

PR の CI を見守らせられる。 PR を作ると CI のステータスバーが出ます。そこで CI をクリックすると、失敗したチェックを Claude が自動で直そうとする機能や、全チェック通過後に squash でマージする機能を有効にできます。GitHub CLI(gh)のインストールと認証が前提です。

ほかに、画像とPDFの添付(公式の比較表では CLI 側は Not available)、定期実行(Scheduled tasks)、アプリのプレビューを映す Browser ペイン、iOS シミュレータのペインもデスクトップアプリ側の機能です。Computer use(画面操作、macOS と Windows のリサーチプレビュー)と、スマートフォンから作業を頼める Dispatch は Pro と Max のみで、Team と Enterprise では使えません。

CLI の設定やセッションはデスクトップアプリに引き継げるか

引き継げます。デスクトップアプリと CLI は同じ設定ファイルを読むため、次のものは両方で効きます。

  • プロジェクトの CLAUDE.md と CLAUDE.local.md
  • ~/.claude.json や .mcp.json に設定した MCP サーバー
  • settings に定義した hooks と skills
  • ~/.claude.json と ~/.claude/settings.json の設定(権限ルールを含む)

同じプロジェクトで両方を同時に動かすこともでき、セッション管理はそれぞれ個別に行います。CLI のセッションをデスクトップアプリへ移す方法を、ここでは3通り紹介します。

  1. CLI の中から移す: ターミナルで /desktop を実行すると、セッションを保存してデスクトップアプリで開き、CLI は終了します。

  2. シェルから開く: claude --desktop はデスクトップアプリを直接開きます(Claude Code v2.1.285 以降)。既存のセッションは --continue(このディレクトリの直近の会話)か、/status に出るセッションIDを --resume に渡して開きます。

    claude --desktop --resume <session-id>

    セッション名はIDの代わりに使えず、別のターミナルで開いているセッションや実行中のセッションは移せません。

  3. デスクトップアプリ側から拾う: ターミナルのセッションを閉じ、デスクトップアプリで /resume を入力すると、このPCで CLI から始めたセッションが一覧に出ます。ローカルセッションでのみ使えます。

/desktop と claude --desktop は macOS と x64 版 Windows で、Claude のサブスクリプションでサインインしているときだけ使えます。APIキー認証や Amazon Bedrock、Google Cloud の Agent Platform、Microsoft Foundry 経由では使えません。

CLI の主なフラグの対応は、公式の表を要約すると次のとおりです。

CLI デスクトップアプリでの対応
--model 送信ボタン横のモデルのドロップダウン
--resume / --continue サイドバーでセッションをクリック、または /resume
--permission-mode 送信ボタン横のモード選択
--dangerously-skip-permissions Bypass permissions モード
--allowedTools / --disallowedTools セッション単位の代わりはなく、settings の権限ルールが適用される
--print / --output-format 使えない(デスクトップアプリは対話専用)

CLI 側の操作は CLI版の使い方ガイド で扱っています。

デスクトップアプリでできないことは何か

公式が「Desktop では使えない」と挙げているものです。

  • スクリプト実行と自動化: --print による非対話実行や Agent SDK は CLI の機能です。CI への組み込みは CLI で行います。
  • エージェントチーム: リーダー役が共有タスクリストからメンバーに割り振る機能は CLI のみです。デスクトップアプリでは代わりに dynamic workflows が案内されています(エージェントチームの解説)。
  • インライン補完: オートコンプリート型のコード補完はありません。
  • ターミナルのダイアログを開くコマンド: 引数の形がない /permissions などは isn't available in this environment と返ります。/config は Settings → Claude Code を開くだけで、後ろの値は無視されます。権限ルールは settings ファイルを直接編集するか CLI で管理します。

なお、デスクトップアプリの既定の接続先は Anthropic の API です。Amazon Bedrock などで Code タブを動かすことは、使えないのではなく別の手順が必要という扱いです。

見落としやすい点として、Code タブのローカルセッションはアプリが持つ独自の Claude Code で動きます。ターミナルの claude とは版が異なることがあり、片方を更新しても他方は変わりません。Code タブ側の版はローカルセッションの /status の Claude Code 行で確認します。

Linux や WSL で使うときの条件

Linux 版は beta で、要件は Ubuntu 22.04 以降か Debian 12 以降、CPU は x86_64 か arm64 です。インストールは Anthropic の apt リポジトリから行います。Fedora や Arch など Debian 系ではないディストリビューションでは CLI を使うよう案内されています。Code タブだけでなく Cowork タブも使う場合は、アプリが QEMU と KVM で仮想マシンを動かすため、ハードウェア仮想化の有効化と kvm グループへの参加が必要です。Computer use は Linux 版ではまだ使えません。

Windows で WSL 2 のディストリビューションを実行場所に選ぶと、Claude Code、ツール、git が Linux 側で動きます。WSL 1 は非対応で、ディストリビューション内に git が必要です。公式は、リポジトリがディストリビューション側のファイルシステムにあるときに WSL セッションを使うよう案内しています。そのファイルを Windows 側から扱うとネットワークファイルシステム経由になり、遅くなるうえファイル監視も壊れますが、WSL セッションならその両方を避けられます。

動かないときはどこから確認するか

デスクトップアプリの公式のトラブルシューティングを症状別にまとめます。

Code タブで 403 や認証エラーが出る

  1. アプリのメニューからサインアウトし、もう一度サインインする(公式が最も多い解決策としているもの)
  2. Pro、Max、Team、Enterprise のいずれかの有料プランが有効か確認する
  3. CLI では動くのにアプリだけ失敗する場合は、ウィンドウを閉じるだけでなくアプリ自体を終了してから開き直し、サインインし直す
  4. ネットワークとプロキシの設定を確認する

Code タブを押してアップグレードを求められる場合は、有料プランの契約が先です。サインイン全般は ログインできないときの対処 も参照してください。

起動しても画面が真っ白、または固まる

再起動し、デスクトップアプリの更新を確認します(macOS と Windows は起動時に自動更新、Linux は apt)。社内ネットワークではファイアウォールの許可先を、Windows ではイベントビューアの「Windows ログ → アプリケーション」を確認します。

Failed to load session と出る

公式が挙げる原因の候補は、選んだフォルダが消えている、Git LFS が必要なのに入っていない、ファイルの権限で読めない、などです。別のフォルダを選ぶか再起動します。Git LFS が原因なら、Git LFS を入れて次を実行してから再起動します。

git lfs install

npm や node などのコマンドを Claude が見つけられない

普段のターミナルでそのコマンドが動くか、シェルの設定で PATH が通っているかを確かめ、環境変数を読み直すためにアプリを再起動します。

worktree を使おうとして「Git is required」と出る

Git(Windows は Git for Windows)を入れて再試行します。入っているかは次で確認できます。

git --version

API Error: 500、529 Overloaded、429、Prompt is too long などが会話に出る

これらはデスクトップアプリ固有ではなく、エラーと対処は CLI や Web 版と共通です。エラー対処ガイド を参照してください。

解決しない場合は Help → Get Support から問い合わせ、アプリの版(macOS は Claude → About Claude、Windows は Help → About Claude)、OS、正確なエラーメッセージ、関連するログを添えます。

公式の記述が変わりうる点

Linux 版、Computer use、Dispatch のように beta やリサーチプレビューの機能を含むため、提供範囲は変わることがあります。この記事は 2026年10月18日時点の公式ドキュメント(Get started with the desktop app、Desktop application、Claude Desktop on Linux (beta)、Claude Code Desktop in WSL)に基づきます。プランや版に条件がある機能は、使う前に手元のアプリと公式の記述を照らし合わせてください。

NO WAVE では、Claude を実務で使えるようになるための講座つき・月額1,980円から参加できるコミュニティ「AI駆動ラボ」(lab.no-wave.jp)を運営しています。