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Claude Code advisor(アドバイザー)の設定と効かない時の対処

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Claude Codeのadvisor(アドバイザー)は、Anthropic API経由の対応環境であれば /advisor opus の1行で助言役を指定できます。主モデルが作業を進め、方針を決める前やエラーが繰り返すときなどに、Claude自身の判断で通常はより強いモデルへ相談する仕組みです。advisorが実際に有効になったかはセッション開始後の通知で確かめます。主モデルとの組み合わせが規則に合わないと、エラーを出さずに助言役が付かないまま進むことがあります。この記事では、公式ドキュメント(Escalate hard decisions with the advisor tool)の記述に沿って、指定方法、組み合わせの規則、効かないときの切り分け、費用、止め方を順に確認します。

Claude Codeのadvisor(アドバイザー)とは何をする機能か

advisorは、主モデルに「相談相手のモデル」を1つ足す機能です。公式は、Claudeが作業中の重要な場面で、通常はより強い2つ目のモデルに相談できるものと説明しています。相談の例として挙がっているのは次の3つです。

  • 進め方を決める前
  • 同じエラーが繰り返し出ているとき
  • タスクの完了を宣言する前

助言役は、ツール呼び出しとその結果を含む会話全体を受け取り、助言を返します。Claudeはその助言を反映してから作業を続けます。どのモデルを助言役にするかは利用者が選び、呼び出し条件はClaudeが決めます。

advisor機能はAnthropicのインフラ上でサーバー側のツールとして動き、サブスクリプションとAPI課金のどちらのアカウントでも使えます。ただし公式は実験的(experimental)な機能と位置づけており、動作・料金・提供範囲が変わりうると明記しています。以下は2026年10月19日に取得した公式ドキュメントと照合した時点の記述です。

advisorが使える環境と使えない環境

使えるのはAnthropic APIを経由している場合だけです。公式の要件(advisorのRequirements)は次の3つで、すべてを満たす必要があります。

要件 公式の条件
接続先 Anthropic APIのみ。Amazon Bedrock、Claude Platform on AWS、Google CloudのAgent Platform、Microsoft Foundryでは使えない
主モデル Fable、Opus 4.6以降、Sonnet 4.6以降、Haiku 4.5、Haiku 5.5
フィーチャーフラグの取得 Anthropicから取得するフラグで有効化される。取得を止める変数が設定されているとオフのまま

ANTHROPIC_BASE_URL でLLMゲートウェイを通している場合は、ゲートウェイがリクエストをそのままAnthropic APIへ転送するかどうかで決まります。設定キーの advisorModel も、BedrockやClaude Platform on AWSのような対象外のプロバイダーでは効果がありません。

Bedrock・Vertex AIでの運用そのものは、Claude CodeをAmazon Bedrockで使う方法とClaude CodeをVertex AIで使う方法で扱っています。

advisorを有効にする3つの方法

指定方法は3つあり、保存のされ方と適用範囲が違います(公式のEnable the advisor)。有効にすると、助言役が呼ばれるたびに、主モデルの消費に加えて助言役モデルの料率でトークンを消費します。費用を増やしたくない場合は、/advisor で既定を保存する前に、--advisor フラグで保存済みの設定を変えずにそのセッションだけで試せます。

方法 効き方 向く場面
/advisor コマンド セッション中に設定・変更し、既定として保存する まず試したい、途中で付け替えたい
advisorModel 設定 設定ファイルに既定を書いておく セッションを開かずに常用設定にしたい
--advisor フラグ 起動時にそのセッションだけ指定する。保存済みの設定は変えない 特定の作業だけ付けたい

/advisor コマンドで設定する

引数なしで /advisor を実行すると、選べる助言役モデルの一覧が開きます。モデルを直接渡すこともできます。

/advisor opus

成功すると Advisor set to に続いて助言役のモデル名が表示されます。選んだ内容はユーザー設定の advisorModel に保存され、次のセッション以降も残ります。ただし、Remote Controlのクライアントやリモートワーカーに接続したセッションで選んだ場合は、そのセッションだけの保存範囲に限られ、設定キーは書き換わりません。

ピッカーが出ない環境、つまり -p の非対話モード、Agent SDK、デスクトップアプリ、Remote Controlでも /advisor は動きます。この場合はClaude Code v2.1.260以降が必要で、引数なしの /advisor は現在の助言役と使えるエイリアスを表示します。

advisorModel を設定ファイルに書く

公式の設定例です。

{
  "advisorModel": "opus"
}

値はエイリアスの "fable"、"opus"、"sonnet" か、"claude-opus-5-5" のようなフルのモデルIDです。エイリアスはClaude Codeに組み込まれた各ファミリーの既定バージョンに解決され、このバージョンはClaude Codeの更新とともに進みます。既定設定は未設定で、未設定ならadvisorはオフです。設定ファイル全般の書き方はsettings.jsonの設定ガイドにまとめています。

–advisor フラグで1回だけ付ける

claude --advisor opus

そのセッションに限り、advisorModel の設定よりこのフラグが優先されます。なお、--advisor は claude --help の一覧には出てきません。ヘルプに無いことは、使えない理由にはなりません。

有効になると、セッション開始後に Advisor Tool (experimental) is on and may use more tokens · /advisor という通知が出ます。設定したらまずこの通知を確認してください。

主モデルと助言役の組み合わせ規則

助言役は、主モデルと同等以上の順位である必要があります(公式のChoose an advisor model)。公式の対応表から、主なモデルを抜き出すと次のとおりです。

主モデル 受け付けられる助言役
Haiku 4.5 Fable、Opus、Sonnet、Haiku 5.5
Sonnet 5 / Haiku 5.5 Fable、Opus 4.7以降、Sonnet 5以降、Haiku 5.5
Sonnet 5.5 Fable、Opus 5以降、Sonnet 5.5
Opus 5 / Opus 5.5 Fable、Opus 5以降
Fable 5 Fable 5.1、Fable 5
Fable 5.1 Fable 5.1

表から読み取れる注意点が3つあります。

  • Haiku 4.5は助言役を呼べますが、自分が助言役にはなれません。
  • Fableの主モデルには、OpusやSonnetの助言役は付きません。
  • 一部の組み合わせにはバージョン要件があります。Fable 5.1はv2.1.257以降、Opus 4.7/4.8の主モデルにSonnet 5.5の助言役を付けるのはv2.1.287以降、Haiku 5.5は主モデルでも助言役でもv2.1.293以降です。

Fableを助言役にするにはFableへのアクセスが必要です。さらに一部のプランでは、Fableの利用分を利用クレジットに計上するための一度きりの同意が要ります。同意前は /advisor fable を実行しても保存されず、/model fable を案内されます。/model fable で同意してFableで続ける操作をしたあと、改めて助言役にFableを選びます。

どの組み合わせを選ぶか

公式は、費用と能力の釣り合わせ方が異なる組み合わせ例を挙げています。

組み合わせ 公式の説明の要点
Sonnet主 + Opus助言 通常作業はSonnet、計画・原因の曖昧な失敗・完了確認をOpusへ回す
Haiku主 + Opus助言 主モデルの費用を最も抑えつつ計画を強くする。Haiku単独よりは高く、主モデルをSonnetやOpusに替えるよりは安い
Opus主 + Opus助言 2つ目のOpusが1つ目を見直す。費用より独立した確認が重要な、失敗の影響が大きい作業向け
Sonnet主 + Sonnet助言 費用を抑えた、見落とし拾いのセカンドオピニオン

各モデルの性格の違いはClaude Codeのモデルの違いと選び方に任せます。

advisorが向く作業と向かない作業

公式(When to use the advisor)が向くとしているのは、大半のターンは定型作業だが、計画の質で結果が決まる長い多段タスクです。例として、大きなリファクタリング、エラーが繰り返し出るデバッグ、完了宣言の前に独立した確認を挟みたいタスクが挙がっています。

反対に、計画することが少ない短いタスクや、すべてのターンで最も強いモデルが必要な作業では効果が小さいとされています。advisorを使う場合は /model で主モデル自体を切り替えるほうが合っています。

相談の回数を直接決める設定はありません。公式は、回数の上限や強制の設定は無く、増やしたい・減らしたいときは指示文でそう伝えるよう案内しています。特定の場面で相談させたいなら、プロンプトで頼めます。公式の例は consult the advisor before you continue です。

相談中の画面表示の読み方

公式のWhat you see during a sessionによると、Claudeが助言役を呼ぶと、トランスクリプトに Advising という行が助言役のモデル名とともに出ます。結果が返ると、助言が得られたかどうかが同じ行に次のように表示されます。

表示 意味 内容の読み方
Reviewed 助言役が会話を確認した 読める助言があれば Ctrl+O で開く
Advisor declined to advise on this request 助言役が助言を断った 理由があれば Ctrl+O で開く
Advisor unavailable (<error_code>) 呼び出しが失敗した 括弧内が返ってきたエラーコード

Claudeは助言を無条件には採用しません。勧められた手順を試して失敗した場合や、ファイルの中身が助言と食い違う場合は、従わずにその食い違いを示すと公式は説明しています。

助言役が付かないときの切り分け

まず「起動できないのか」「起動はするが付かないのか」で分けます(公式のadvisorのページとエラー一覧)。後者には、エラーが出ないケースがあるので注意が必要です。

起動時にエラーで終了する場合

--advisor を付けて起動したとき、次のいずれかに当たるとClaude Codeはエラーで終了します。

  1. そのセッションの主モデルがadvisorに対応していない
  2. 指定したモデルが助言役になれない(例: Haiku 4.5)
  3. 組織の availableModels の許可リストが、指定したモデルを除外している
  4. Fableを指定したが、利用クレジットへの同意がまだ済んでいない

バックグラウンドセッションでは、これらに当たっても終了せず、助言役なしで起動します。

起動はするが助言役が付かない場合

症状 考えられる原因 確認と対処
cannot advise の警告や Advisor will not activate on the main model の通知が出る 助言役が主モデルより下位 上位の助言役を選ぶか、下位の主モデルに替える
有効の通知が出ない フィーチャーフラグの取得が止まっている可能性 フラグ取得を止める変数を確認する。DISABLE_TELEMETRY と CLAUDE_CODE_DISABLE_NONESSENTIAL_TRAFFIC は値が入っていれば、DISABLE_GROWTHBOOK は 1 か true、DO_NOT_TRACK は 1 で取得が止まる
保存したはずの助言役が呼ばれない 組織の availableModels が除外している可能性 /advisor で許可されたモデルを選び直す
エラーは無いが相談が一度も起きない APIが組み合わせを拒否し、助言役なしで再送された可能性。呼ぶタイミングはClaudeが決めるため、単に相談が不要と判断されている場合もある 別の助言役を選び、/clear か /compact のあとに試す。プロンプトで相談を頼んで反応を見る
/advisor コマンド自体が使えない CLAUDE_CODE_DISABLE_ADVISOR_TOOL=1 が設定されている可能性 環境変数を外す

下位の助言役については、主モデルには付かなくても、自分のモデルで組み合わせ規則を満たすサブエージェントは助言役を使える場合があります。サブエージェントは設定済みの助言役を引き継ぎ、自分のモデルで同じ判定を受けるためです。サブエージェントに使わせたい場合は、設定を残しておく選択肢もあります。

DISABLE_TELEMETRY は 0 や false を入れてもオプトアウトのままで、元に戻すには変数自体を外す必要がある点に気をつけてください。テレメトリ関連の設定はClaude Codeのオプトアウト設定ガイドで扱っています。

主モデルが非対応の状態で /advisor を設定した場合、助言役は保存され、対応する主モデルへ /model で切り替えた時点で有効になります。ただし、その会話の中ですでにAPIに拒否されていた場合は、モデルを替えても /clear か /compact までオフのままです。Claude Codeが認識しないモデルを主モデルか助言役に指定したときも、助言役は付きません。

advisorの費用はどう計上されるか

公式のCostによると、助言役は呼ばれるたびに会話を読むため、主モデルの消費に加えて、助言役モデルの料率でトークンを消費します。計上先は支払い方法で分かれます。

  • API課金: 助言役のトークンに、助言役モデルの入力・出力の料率がかかる
  • サブスクリプション: プランの利用上限に計上される。ただし、Fableの利用が利用クレジットに計上されるプランでは、Fableの助言役も利用クレジットに計上される

公式は、advisorは毎ターンではなく判断の場面で呼ばれるため、速い主モデルと強い助言役の組み合わせは、強いモデルを通しで使うより通常は安く済むとしています。助言役の消費は /usage が示すセッション合計に含まれます。確認の手順はClaude Codeのトークン使用量の確認方法、上限の仕組みはClaude Codeの利用制限の仕組みを参照してください。

プロンプトキャッシュへの影響も公式に記載があります。セッションの途中で /advisor をオン・オフしても、主モデルのキャッシュは無効になりません。公式は、モデルの切り替えと違い、キャッシュ済みの接頭辞がそのまま保たれると説明しています。返ってきた助言も、以降のターンではトランスクリプトの一部としてキャッシュされます。一方、助言役自身による会話の読み込みはキャッシュされず、呼ばれるたびに会話全体を新たに処理します。

opusplan・サブエージェント・/modelとはどう違うか

違いは「強いモデルがいつ動き、何がきっかけで始まるか」です。公式の比較(Compare with related features)を整理すると次のようになります。

方法 強いモデルが動くとき 始まるきっかけ
advisor 作業途中の判断の場面 Claudeが助言を必要としたときに呼ぶ
opusplan プランモードの間(availableModels で許可されている場合)。実行はSonnetに切り替わる 利用者がプランモードに入る
model を指定したサブエージェント 委譲したサブタスクの間ずっと Claudeが委譲する、または利用者が呼び出す
/model 次のリクエスト以降ずっと 利用者がモデルを切り替える

advisorは、作業の主体を替えずに判断の場面だけ強いモデルを入れる方法です。計画と実行で分けたいならopusplan、作業単位で切り出したいならサブエージェントが合います。プランモードはClaude Codeのプランモード、サブエージェントはClaude Codeのサブエージェント入門で扱っています。

advisorを止める方法

使うのを停止するときは、次のコマンドを実行します(公式のTurn the advisor off)。

/advisor off

/advisor のピッカーで No advisor を選んでも同じです。advisorModel を設定ファイルから消して未設定に戻しても、advisorはオフになります。

機能ごと無効にしたい場合は、環境変数 CLAUDE_CODE_DISABLE_ADVISOR_TOOL=1 を設定します。すると /advisor コマンドは使えなくなり、設定済みの advisorModel は無視されます。--advisor フラグは受け付けられますが効果はないので、このフラグを渡している既存のスクリプトもエラーにならずに動き続けます。

advisorを試すときの進め方

始めるなら、Sonnetを主モデルにして /advisor opus を実行し、有効の通知を確認するところからが手軽です。大きめのリファクタやしつこいエラーの調査など、公式が向くとする長い作業で Advising の行と Ctrl+O の中身を見ていくと、相談がどんな場面で起きるかがつかめます。付かないときは、上の切り分け表を上から当たってください。