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CLAUDE.mdの議事録テンプレート|書き方・置き場所・効かない時

この記事の目次

CLAUDE.mdに議事録テンプレートを書くなら、入れるのは「推測で担当や期限を埋めない」「決定と未決を分ける」「矛盾は両方示す」といった短い判断ルールです。会議名・決定事項・ToDo表といった毎回の出力手順まで長く書き込むより、手順はスキルに分けた方が公式の考え方に沿います。置いたら /context の Memory files で読み込まれたかを確かめ、架空の会議メモで出力を照合してから実務に使います。

公式はCLAUDE.mdを「強制設定ではなく文脈」と位置づけ、具体的で簡潔な指示ほど一貫して従われると説明しています(公式のメモリ説明)。議事録で困るのは、メモに書かれていない担当や日付をAIがもっともらしく補うことです。そこを止める指示を、検証できる言い方で書くのがこの記事の中心です。

CLAUDE.md全般の見出し構成や書く内容の基本は、CLAUDE.mdの書き方にまとめています。ここでは議事録とToDo整理の一業務に絞ります。

議事録用のCLAUDE.mdには何を書けばいいか

公式は、指示を「検証できるくらい具体的に」書くよう求めています。例として「コードをきれいに整形して」ではなく「インデントは2スペース」と書く、という対比を挙げています。議事録に置き換えると、次のような違いになります。

曖昧な指示 検証できる指示
正確にまとめて メモに書かれていない担当・期限・参加者・結論を補わない
わかりやすく整理して 決定・提案・未決を別の見出しに分ける
不明点に注意して 曖昧・矛盾・記載なしの項目は「要確認」と書いて残す
日付をそろえて 相対日付は基準日が明記され意味が一意な場合だけ日付に直し、それ以外は原文を残す

こう書くと、指示と出力の対応を見て守られたかどうかを人が判定できます。「正確に」は判定できません。

NO WAVEで用意した議事録練習用テンプレートは、この考え方で書いた見本です。構成は次の5つです。

  • このフォルダと利用者: 架空メモ専用の練習フォルダであること、出力は日本語であること
  • 作業範囲: 依頼文に貼ったメモだけを根拠にする。保存・外部送信・カレンダー登録は依頼範囲に含めない
  • 内容の扱い: 決定・提案・未決を分ける。書かれていない担当や期限を推測で補わない。矛盾や記載なしは「要確認」
  • 出力形式: 会議名と日時、決定事項、提案・未決事項、ToDo表(作業 / 担当 / 期限 / 確認事項)、人に確認する質問
  • この文書の限界: AIへの文脈であり、強制設定でも安全を約束するものでもないこと

分量にも公式の目安があります。CLAUDE.mdは1ファイル200行未満を目標にし、長くなると文脈を消費して遵守が下がると書かれています。関連する指示は見出しと箇条書きでまとめ、詰め込んだ段落にしない方が従いやすいとも説明しています。各行に「この行を消したらClaudeが間違えるか」を問い、間違えないなら削る、というのが公式の削り方です。

人間向けのメモを残したいときは、ブロック単位のHTMLコメント(<!-- 更新メモ --> の形)が使えます。CLAUDE.mdのHTMLコメントは文脈に入る前に取り除かれるため、Claudeに渡る分量を増やしません。

議事録テンプレートはCLAUDE.mdとスキルのどちらに置くべきか

判断の軸は「毎回の会話で必要か」です。公式のベストプラクティスは、CLAUDE.mdは毎セッション読まれるので広く当てはまることだけを入れ、ときどきしか使わない知識や手順はスキルにするよう勧めています。スキルの説明ページも、同じ指示やチェックリストを何度もチャットに貼っているとき、またはCLAUDE.mdの一節が事実ではなく手順に育ったときにスキルを作るよう書いています。スキルの本文は使ったときだけ読み込まれます。

議事録に当てはめると、次の分け方になります。

置き場所 入れる内容 理由
CLAUDE.md 推測で補わない、要確認で残す、矛盾は両方示す、保存や送信をしない その作業フォルダで常に効いてほしい判断基準
スキル 出力の見出し順、ToDo表の列、最後の確認案内 議事録を作るときだけ必要な手順

議事録専用のフォルダで練習するだけなら、CLAUDE.md一枚にまとめても問題ありません。ふだんの作業フォルダに議事録の出力形式まで常駐させると、議事録と関係ない依頼でも毎回その分の文脈を使います。その場合は手順部分をスキルへ移します。

スキルにする場合の要点は公式どおり次のとおりです。

  • 置き場所は、自分のすべてのプロジェクトで使うなら ~/.claude/skills/<スキル名>/SKILL.md、そのリポジトリだけなら .claude/skills/<スキル名>/SKILL.md
  • ディレクトリ名(frontmatterの name を設定した場合はその値)が入力するコマンド名になり、/スキル名 で呼び出せる
  • frontmatterの description は、Claudeがスキルを自動で読み込むかを判断する材料になる
  • disable-model-invocation: true を付けると、Claudeが自分の判断で起動しなくなる。議事録を作るタイミングを自分で決めたいときに使う
  • 本文に $ARGUMENTS を書くと、呼び出し時に渡した引数全体がそこに入る

以前のカスタムコマンド(.claude/commands/ のファイル)はスキルに統合されていて、既存のファイルもそのまま動きます。スキルの作り方全体はClaude Codeのスキル解説で扱っています。

CLAUDE.mdをどこに置けば議事録の指示が読み込まれるか

チームで共有するなら、プロジェクトのルートに ./CLAUDE.md か ./.claude/CLAUDE.md として置きます。自分だけの好みで、バージョン管理に入れたくない指示は ./CLAUDE.local.md に書き、.gitignore に追加します。CLAUDE.local.mdはCLAUDE.mdと一緒に読み込まれ、同じ扱いになります。

読み込みのタイミングにも違いがあります。

  • 作業ディレクトリとその上位にあるCLAUDE.mdは、起動時に読み込まれる
  • サブディレクトリにあるCLAUDE.mdは、必要になったとき(Claudeがそのディレクトリのファイルを読み書きしたとき)に読み込まれる
  • 見つかった複数のCLAUDE.mdは上書きされず連結され、起動場所に近いものほど後に読まれる

議事録用の指示を起動時読み込みで効かせたいなら、Claude Codeを起動するフォルダ自体に置くのが単純です。上位のフォルダに別のCLAUDE.mdがあると両方が読まれるので、内容が食い違っていないかも見ておきます。

既にCLAUDE.mdがあるフォルダで /init を実行すると、上書きではなく改善の提案になります。既存ファイルに議事録の節を足したいときは、/memory でファイルを開いて自分で書くか、Claudeに「この内容をCLAUDE.mdに追加して」と頼みます。単に「覚えて」と頼むと、CLAUDE.mdではなく自動メモリに保存されます。自動メモリの仕組みは自動メモリの解説にあります。

テンプレートを複数ファイルに分けたい場合、@パス の形で別ファイルを取り込めます。ただし取り込んだファイルも起動時に読み込まれるため、整理には役立っても文脈の消費量は減りません。取り込みの書き方はCLAUDE.mdのインポート解説を参照してください。

架空の会議メモでテンプレートの効き方を確かめる手順

テンプレートを置いたら、実務への適用を正式に始める前に架空のメモで出力を照合します。公式も、CLAUDE.mdの変更はClaudeの振る舞いが実際に変わるかを観察して確かめるよう勧めています。

  1. ふだんの作業フォルダとは別に、架空データだけを置く練習用フォルダを作る
  2. テンプレートの内容を、そのフォルダの CLAUDE.md として保存する。既存のCLAUDE.mdは上書きしない
  3. そのフォルダでClaude Codeを起動し、/context を実行して Memory files にCLAUDE.mdが出ているかを見る
  4. 次の依頼とメモを貼り、会話上に下書きだけを出してもらう
  5. 下の確認表で、出力チェックとして表現ではなく事実と不明点の扱いを照合する

貼り付ける依頼文と架空メモは次のとおりです(すべて架空)。

以下の会議メモから議事録とToDoの下書きを会話上に出してください。不足・曖昧・矛盾は要確認とし、メモにない情報を足さないでください。保存、外部送信、カレンダー登録は依頼していません。

会議:架空の展示会「青空展」の案内準備 日時:2026年10月9日 10:00〜10:30 案内文の初稿は担当Aが10月13日までに作ることで合意。 申し込みフォームの動作確認も必要。担当はまだ決めていない。 フォーム確認は来週中に、という発言があったが日付は未決。 案内公開は10月20日で決定、とメモにある。 同じメモの後半に「公開日は10月22日、最終合意なし」とある。 画像を追加する案は出たが、採用は未決。

このメモには、担当未定・相対日付・日付の矛盾・未決の提案という、議事録でAIに補わせたくない要素を一つずつ入れています。編集部が想定した期待例は次のとおりです。

決定事項: 案内文の初稿は担当Aが10月13日までに作成する。

提案・未決事項: 画像の追加は提案段階で採用は未決。案内公開日は、10月20日で決定という記載と、10月22日・最終合意なしという記載が矛盾しているため要確認。

作業 担当 期限 確認事項
案内文の初稿を作成 担当A 2026年10月13日 メモ上で合意済み
申し込みフォームの動作確認 要確認 要確認(原文:来週中、日付未決) 担当と具体的な期限を確定する

確認する質問: フォーム確認の担当と期限、公開日は20日と22日のどちらか、画像追加案を採用するか。

出力を次の表で照合します。

入力のポイント 合格の目安
会議名と日時 青空展、10月9日10:00〜10:30が一致する
初稿の合意 担当A・10月13日が決定事項とToDoの両方に対応する
フォームの担当未定 担当を作らず「要確認」になっている
来週中・日付未決 日付を確定させず、原文と「要確認」が残っている
公開日の矛盾 20日と22日の両方を示し、どちらかを確定扱いにしていない
画像追加が未決 決定事項や実行ToDoに入っていない
入力にない情報 参加者・新しい作業・結論が足されていない

特に見落としやすいのは、未決の画像採否や、日付が矛盾している公開作業がToDoに入るケースです。テンプレートで「ToDoは原文で合意がある作業か、実施が必要と明記された作業だけ」と限定しているのはそのためです。

議事録が指示どおりに出ないときはどこを確認するか

まず読み込まれているかを確認し、読み込まれている場合は指示の書き方を見直します。使うコマンドは次の3つです。

/context
/memory
/doctor prompt-audit

1. 読み込まれているか: /context を実行し、Memory files にそのCLAUDE.mdがあるかを見ます。無ければClaudeからは見えていません。/memory でファイルの一覧を開き、置き場所と中身を確認します。サブディレクトリのCLAUDE.mdは必要時に読まれるため、起動直後の一覧には出ません。

2. 書き方の問題か: 公式は、/context で読み込みを確認できたのに従わないなら、原因は読み込みではなく指示の書き方である可能性が高いとしています。遵守が落ちる条件として挙げられているのは、複数の解釈ができる曖昧な指示、ファイル同士の食い違い、長くなりすぎて個々のルールに注意が向かなくなった状態の3つです。

議事録で起きやすい失敗と、指示の直し方の例です。

起きたこと 疑う原因 直し方の例
フォームの担当が担当Aになった 「推測しない」が抽象的 「書かれていない担当・期限は補わず要確認にする」と対象を明記する
「来週中」が特定の日付になった 相対日付の扱いが未定義 基準日が明記され一意な場合だけ日付に直す、と条件を書く
公開日が20日に確定された 矛盾時の扱いが未定義 「矛盾する記載は両方示し、一方を採用しない」を加える
画像追加が決定事項に入った 提案と決定の区別が弱い ToDoに入れてよい作業の条件を限定する

次の会話でも使いたい修正は、テンプレートの該当行へ反映します。同じ失敗が続くなら、その行を短く具体的に書き換えます。特定の1行だけが繰り返し無視される場合、公式はその行だけに「IMPORTANT」のような強調を付ける方法を挙げています。多くの行を強調すると、どれも目立たなくなるとも書かれています。

3. 古い指示や矛盾を洗い出す: /doctor prompt-audit を実行すると、Claudeが指示ファイルの古い記述や食い違いを点検し、修正案を出します。依頼するまでファイルは変更されません。このコマンドはClaude Code v2.1.283以降が必要です。

4. 長い会話の途中で効かなくなったとき: プロジェクト直下のCLAUDE.mdは /compact の後にディスクから読み直されます。消えたように見える指示は、会話の中だけで伝えたものである可能性があります。残したい指示はCLAUDE.mdに書いておきます。

実際の会議資料に移す前に何を確認するか

CLAUDE.mdに「保存しない」「外部送信しない」と書いても、それは文脈であって操作を止める仕組みではありません。公式も、Claudeの判断に関係なく操作を止めたい場合はPreToolUseフックを使うよう案内しています。コミット前やファイル編集後など、決まった時点で実行させたい処理もフックの領分です。

操作の確認は権限モードで行います。default モード(Manual mode)では、確認なしに実行されるのは読み取りだけです。プランモードでは、Claudeは調査して計画を書きますが、ソースを編集しません。会話中は Shift+Tab でモードを切り替えられます。各モードの違いは権限モードの解説にまとめています。

実データへ移す前の確認は次の3点です。

  • 練習用フォルダと同じテンプレートで、架空メモの照合表をすべて満たしているか
  • 権限確認の画面で、読み取り対象や書き込み先が依頼の範囲に収まっているかを毎回見ているか
  • 会議資料を扱ってよいか、所属組織の利用規程とデータの取り扱い条件を確認したか

コマンドのバージョン条件などは更新されることがあるため、作業前に公式のメモリ説明で再確認してください。